お問い合わせはこちら

「鰻に合うワイン」上田紀子の旅するワイン VOL.10

梅雨入りもして蒸し暑くなってきました。6月21日は夏至ですね。暑い時にはタンニンの強い赤ワインは重たく感じ、飲み疲れします。そんな季節にはカベルネ・フラン主体のブレンドワイン、カサレナ シネジー ローレン レッド ブレンドはいかがでしょうか。

シネジーとは、相乗効果の意味です。そしてローレンは畑名。オーナーの孫の名前から取っています。このローレン畑はアグレロ地区の最北に位置し土壌は粘土層から下層は砂礫質へと深くつながっています。

複数の葡萄を使用して造られる「ブレンドワイン」は、バランスや複雑性が妙味。シネジーローレンレッドブレンドは、ローレン畑で収穫されたカベルネフラン60%、メルロ30%、マルベック10%の構成です。

カベルネフランはもともとフランスのボルドー地方右岸やロワールで地方で栽培されている黒葡萄品種で、柔らかな酸味と程よいタンニンが特徴ですが、カサレナのフランはブルーベリー、スミレ、フランの特徴であるピーマン香は感じられません。微かにユーカリ、そこにメルローの凝縮した果実感と肉厚さが加わり、マルベックからのスパイシーさが加わっています。
果実味と酸味の主体の味わいに、細やかで滑らかなタンニンが余韻を引き延ばし、エレガントさを感じさせます。

メルローはフランスのボルドー地方を発祥とする黒葡萄品種で、プラムやブラックチェリーなどの肉厚な果実味と柔らかなタンニンが特徴。
ふくよかさを加えます。
マルベックはフランス南西部カオール地区原産の黒葡萄品種で、ボルドーではコット、南西部カオールではオーセロワともよばれます。アルゼンチンは単一品種で成功しています。

濃厚な色合い、タンニンも豊富なフルボディワインに仕上がります。スパイシーさを加えます。

ロワール河のトゥールでは鰻の赤ワイン煮が有名です。またボルドーの郷土料理にもヤツメウナギの赤ワイン煮があります。

鰻のかば焼きに山椒をかけて、召し上がれ。